一級建築士受験|4大資格学校徹底比較ガイド

こんにちは、建築業界で働く皆さん。一級建築士の資格取得を目指していますか?この難関資格を攻略するために、多くの方が資格学校のサポートを検討されていることでしょう。

今回は、一級建築士試験対策として人気の高い4つの資格学校「日建学院」「総合資格学院」「TAC」「スタディング」を徹底的に比較し、それぞれの特徴や料金体系、カリキュラム内容などを詳しく解説します。あなたの学習スタイルや予算、時間的制約に合った最適な選択肢を見つける参考にしてください。

一級建築士試験の概要とその難しさ

まず、一級建築士試験の概要について簡単に触れておきましょう。一級建築士試験は、学科試験(五教科)と設計製図試験の2段階で実施されます。学科試験は7月に、設計製図試験は10月に行われ、学科試験に合格しなければ設計製図試験を受けることができません。

一級建築士試験の難易度は非常に高く、平均合格率は例年10〜15%程度。特に設計製図試験の合格率は30〜35%前後となっており、学科試験と併せると最終的な合格率は低くなります。このような難関試験に挑むにあたり、多くの受験生が資格学校のサポートを活用しています。

それでは、各資格学校の特徴を見ていきましょう。

日建学院

概要と特徴

日建学院は建築系資格の老舗校として全国に多数の校舎を展開しています。一級建築士をはじめ、二級建築士や施工管理技士など建築系資格の合格実績が豊富で、業界内での知名度・信頼度が非常に高いのが特徴です。

カリキュラム・コース体系

日建学院の一級建築士講座は、基本的に以下のようなコース体系になっています:

総合本科生コース:学科試験・設計製図試験の両方を対策する総合コース

学科本科生コース:学科試験のみに特化したコース

製図本科生コース:設計製図試験のみに特化したコース

WEB通信コース:教室に通わず、オンラインで学習できるコース

各コースには、平日夜間クラス、土日クラス、通信クラスなど、受講生のライフスタイルに合わせた選択肢が用意されています。

教材・講義の特徴

日建学院の教材は、長年の指導実績をベースに体系的に整理されており、重要ポイントが明確に解説されています。特に「赤本」と呼ばれるテキストは定評があり、多くの受験生に活用されています。

講義は、ベテラン講師陣による分かりやすい解説が特徴で、特に製図試験対策では実践に即した指導が行われています。また、添削指導も丁寧で、一人ひとりの課題に対して具体的なアドバイスがもらえると評判です。

料金体系

日建学院の料金体系は以下のような目安となります(2024年5月現在):

総合本科生コース:約60〜70万円

学科本科生コース:約30〜40万円

製図本科生コース:約30〜40万円

WEB通信コース:約20〜30万円

各コースには教材費が含まれており、模擬試験や添削指導なども基本的にはコース料金内で受けられます。また、前年度不合格者向けの割引制度や分割払いなどの支払いオプションも充実しています。

サポート体制

日建学院の強みの一つがきめ細かいサポート体制です。担任講師制を採用しており、学習の進捗管理や質問対応をしっかりフォローしてくれます。また、自習室の利用や質問対応なども充実しており、モチベーション維持にも役立ちます。

さらに、全国に校舎があるため、転勤などで引っ越しても継続して学習しやすい環境が整っています。

合格実績・評判

日建学院は毎年多くの合格者を輩出しており、一級建築士試験での合格実績は業界トップクラスです。「手厚い指導」「分かりやすい解説」「充実した教材」などの点で受講生からの評価が高い一方で、「料金が高め」という声も聞かれます。

実際の口コミでは、「通学制のため強制的に勉強する習慣がつけられた」「講師の熱意が伝わってくる授業だった」「添削指導が丁寧で大きく成長できた」などのポジティブな評価が多く見られます。

日建学院についての詳しい記事も書いていますので参考にどうぞ

総合資格学院

概要と特徴

総合資格学院も建築系資格対策の大手校として知られており、全国主要都市に校舎を展開しています。特に一級・二級建築士試験の合格実績が豊富で、製図試験対策に定評があるのが特徴です。

カリキュラム・コース体系

総合資格学院の一級建築士講座は、以下のようなコース体系が中心です:

総合講座:学科試験と設計製図試験の両方を対策する総合コース

学科講座:学科試験対策に特化したコース

製図講座:設計製図試験対策に特化したコース

通信講座:教室に通わずに学習できるコース(DVD教材や添削指導付き)

各コースには、平日夜間や土日集中など、様々な受講スタイルが用意されています。また、実務経験の浅い方向けの基礎力養成講座なども充実しています。

教材・講義の特徴

総合資格学院の教材は実務的な視点からまとめられており、特に法規や構造計算など難解な分野の解説に定評があります。オリジナルのサブノートなども充実しており、要点整理に役立つと評判です。

講義は実務経験豊富な講師による実践的な内容が特徴で、特に製図試験対策では「エスキス(計画の骨格作り)」の指導に力を入れています。製図の添削指導も非常にきめ細かく、的確なアドバイスがもらえると高く評価されています。

料金体系

総合資格学院の料金体系は以下のような目安となります(2024年5月現在):

総合講座:約65〜75万円

学科講座:約35〜45万円

製図講座:約30〜40万円

通信講座:約25〜35万円

教材費は基本的にコース料金に含まれており、模擬試験や添削指導もコース内でカバーされています。また、再受講割引や早期申込割引などの制度もあります。

サポート体制

総合資格学院では、個別指導やグループ学習会などのサポート体制が充実しています。特に製図試験対策では、少人数制のきめ細かい指導が行われており、一人ひとりの課題に合わせたアドバイスが受けられます。

また、自習室の利用や質問対応なども充実しており、受講生同士の交流の場も設けられています。モチベーション維持や情報交換の場として活用されています。

合格実績・評判

総合資格学院も毎年多くの合格者を輩出しており、特に製図試験での合格実績が高いことで知られています。「製図指導が丁寧」「実務的な視点からの解説が役立つ」「サポート体制が充実している」などの点で評価が高い一方、日建学院と同様に「料金が高め」という声もあります。

実際の口コミでは、「製図の添削指導が非常に丁寧で、毎回大きく成長を感じられた」「講師の実務経験に基づく解説がとても分かりやすかった」「サポート体制が手厚く、質問しやすい環境だった」などの声が多く見られます。

総合資格学院について詳しい記事も書いていますので参考にどうぞ

TAC

概要と特徴

TACは公認会計士や司法書士など多様な資格の受験指導で知られる大手予備校で、建築士試験対策も提供しています。特に大都市圏を中心に校舎を展開しており、体系的なカリキュラムと多様な学習形態が特徴です。

カリキュラム・コース体系

TACの一級建築士講座は、以下のようなコース体系になっています:

本科生コース:学科試験と設計製図試験の両方を対策する総合コース

学科コース:学科試験対策に特化したコース

製図コース:設計製図試験対策に特化したコース

Web通信講座:オンラインで学習できるコース

各コースは、平日夜間や土日、Web通信など、様々な受講スタイルから選択可能です。特にWebでの受講環境が充実しており、忙しい社会人でも学びやすい工夫が施されています。

教材・講義の特徴

TACの教材は論理的・体系的にまとめられており、試験に出やすいポイントが効率よく学べるように構成されています。特に学科試験対策では、過去問分析に基づいた的確な出題予想と解説が好評です。

講義は、試験のポイントを分かりやすく解説するスタイルで、特に法規や計算問題などの難解分野の解説に定評があります。また、Webでの講義視聴は何度でも復習できるシステムになっており、理解度に合わせた学習が可能です。

料金体系

TACの料金体系は以下のような目安となります(2024年5月現在):

本科生コース:約55〜65万円

学科コース:約30〜35万円

製図コース:約25〜35万円

Web通信講座:約20〜30万円

教材費はコース料金に含まれており、模擬試験や添削指導なども基本的にはコース内でカバーされています。また、早期申込割引や再受講割引なども用意されています。

サポート体制

TACのサポート体制としては、質問制度や自習室の利用、オンラインでの質問対応などが充実しています。特にWeb講座では、質問フォームを通じて細かな疑問点を解消できるシステムが整っています。

また、模擬試験や答練などの演習機会も豊富に用意されており、自分の実力を客観的に把握しやすい環境が整っています。

合格実績・評判

TACも一定の合格実績を持っていますが、建築士試験に関しては日建学院や総合資格学院ほどの圧倒的な知名度はありません。しかし、「Web講座が充実している」「体系的で分かりやすい解説」「効率的な学習ができる」などの点で評価されています。

実際の口コミでは、「仕事が忙しくても隙間時間にWeb講座で学習できた」「論理的な解説で理解が深まった」「模擬試験が本番の良い練習になった」などのポジティブな評価が見られます。一方で、「製図指導は他校のほうが充実しているかも」という声も散見されます。

TACについての詳しい記事も書いていますのでこちらからお願いします

スタディング

概要と特徴

スタディングは、完全オンライン型の資格学校として近年急速に人気を集めています。建築士試験だけでなく様々な資格対策講座を提供していますが、その最大の特徴は「低価格」と「時間や場所を選ばない学習スタイル」です。

カリキュラム・コース体系

スタディングの一級建築士講座は、以下のようなコース体系になっています:

一級建築士総合コース:学科試験と設計製図試験の両方を対策

一級建築士学科コース:学科試験のみの対策

一級建築士製図コース:設計製図試験のみの対策

各種単科コース:特定の科目や分野に特化した短期集中コース

すべてのコースがオンラインでの受講となり、教室での対面授業はありません。スマホやタブレット、PCなどで24時間いつでも学習できる点が最大の魅力です。

教材・講義の特徴

スタディングの講義は、すべてオンライン動画で提供され、短時間(15分程度)の単元に分割されているため、隙間時間を活用した学習が可能です。また、倍速再生機能なども備えており、効率的に学習を進められます。

教材はオンラインテキストとPDF形式の資料が中心で、必要に応じて印刷して活用できます。特に要点がコンパクトにまとめられている点が特徴で、効率良く重要ポイントを押さえられるように工夫されています。

料金体系

スタディングの料金体系は以下のような目安となります(2024年5月現在):

一級建築士総合コース:約20〜30万円

一級建築士学科コース:約10〜15万円

一級建築士製図コース:約10〜15万円

各種単科コース:約3〜8万円

他の大手資格学校と比較して、かなりリーズナブルな料金設定となっています。また、定期的にキャンペーンやセールも実施されており、さらにお得に受講できるチャンスもあります。

サポート体制

スタディングのサポート体制としては、オンラインでの質問対応や掲示板での情報交換、学習進捗管理機能などが用意されています。また、製図試験対策ではオンラインでの添削指導も行われています。

ただし、対面での指導やリアルタイムでの質疑応答などはないため、自己管理能力や学習意欲が求められる面があります。

合格実績・評判

スタディングは比較的新しい学習サービスのため、大手資格学校ほどの長期的な合格実績はありませんが、近年は着実に合格者を輩出しています。「コストパフォーマンスが高い」「自分のペースで学習できる」「隙間時間を有効活用できる」などの点で評価が高いです。

実際の口コミでは、「仕事や育児と両立しながら効率良く学習できた」「価格が手頃で始めやすかった」「移動中や寝る前など、いつでもどこでも勉強できるのが良かった」などの声が多く見られます。一方で、「自己管理が難しい」「対面での指導がないので不安だった」という声も一部あります。

スタディングに関して、詳しい記事も書いています。

4校の比較ポイント

ここまで各資格学校の特徴を見てきましたが、ここからは主要な比較ポイントごとに4校を横断的に比較していきます。

料金面で比較の順位(高い順)

総合資格学院:総合講座で約65〜75万円

日建学院:総合本科生コースで約60〜70万円

TAC:本科生コースで約55〜65万円

スタディング:総合コースで約20〜30万円

スタディングは他の3校と比較して圧倒的にリーズナブルな料金設定となっています。一方、日建学院と総合資格学院は料金は高いものの、そのぶん手厚い指導やサポートが期待できます。

学習スタイルの柔軟性

スタディング:完全オンラインで24時間いつでもどこでも学習可能

TAC:Web通信と通学のハイブリッド型で選択肢が豊富

日建学院:通学中心だがWEB通信オプションもあり

総合資格学院:通学中心だが通信講座オプションもあり

特に時間的制約の厳しい社会人や地方在住者には、スタディングやTACのWeb講座が適しているでしょう。

製図指導の充実度

総合資格学院:製図指導に定評があり、エスキス力の養成に強み

日建学院:添削指導が丁寧で実践的な指導が充実

TAC:基本的な指導は充実しているが、対面での細かい指導は他2校に一歩譲る

スタディング:オンラインでの添削指導はあるが、対面指導の細かさには欠ける

製図試験対策を重視する場合は、総合資格学院や日建学院の対面指導が安心感があります。

サポート体制の充実度

日建学院:担任講師制で手厚いフォロー、質問対応や自習室も充実

総合資格学院:個別指導や少人数制指導が充実、質問対応も手厚い

TAC:質問制度や模擬試験などサポートツールは充実

スタディング:オンラインでのサポートは整っているが、対面サポートはなし

モチベーション維持が難しい方や、細かい質問をしながら学びたい方には、日建学院や総合資格学院のサポート体制が適しています。

学習教材の特徴

日建学院:体系的にまとめられた「赤本」が定評、基礎から応用まで幅広くカバー

総合資格学院:実務的視点からまとめられた教材、サブノートなど補助教材も充実

TAC:論理的・体系的な構成で効率的に学べる教材

スタディング:コンパクトにまとめられた要点集約型の教材

基礎から丁寧に学びたい方には日建学院や総合資格学院、効率重視の方にはTACやスタディングの教材が合うでしょう。

あなたに合った学校の選び方

ここまでの比較を踏まえて、あなたの状況に合った資格学校の選び方をご紹介します。

以下のような人には「日建学院」がおすすめ

じっくり基礎から学びたい方

手厚いサポートを受けながら学習したい方

製図の添削指導を重視する方

校舎に通うことでモチベーションを維持したい方

合格実績の豊富さを重視する方

以下のような人には「総合資格学院」がおすすめ

特に製図試験対策に力を入れたい方

実務的な視点からの解説を重視する方

エスキス力を重点的に強化したい方

少人数制の丁寧な指導を受けたい方

実務経験が豊富な講師から学びたい方

以下のような人には「TAC」がおすすめ

Webと通学のハイブリッド型で学びたい方

体系的・論理的な解説を好む方

効率的に学習ポイントを押さえたい方

様々な受講スタイルから選択したい方

学科試験対策に特に力を入れたい方

以下のような人には「スタディング」がおすすめ

費用を抑えて効率的に学びたい方

仕事や家庭と両立しながら自分のペースで学習したい方

通学する時間がない、または近くに校舎がない方

隙間時間を活用して学習したい方

自己管理能力に自信がある方

まとめ:最終的な選択のポイント

最後に、資格学校選びの際に検討すべき重要なポイントをまとめます。

予算:支払える金額の範囲内で最適な選択を

学習スタイル:通学型かオンライン型か、自分に合った学習環境を選ぶ

時間的制約:仕事や家庭との両立を考慮した学習スケジュールが組めるか

サポートの必要性:自己管理型か手厚いサポート型か、自分に必要なサポートレベル

弱点分野:特に苦手な分野(学科or製図)に強い学校を選ぶ

アクセス:通学型の場合、通いやすい立地にあるか

口コミや実績:実際の合格者の声や合格実績を参考にする

どの資格学校を選ぶにしても、最終的に合格を勝ち取るのはあなた自身です。自分の学習スタイルや生活環境に合った学校を選び、効率的かつ効果的に学習を進めることが合格への近道となるでしょう。

また、資格学校に通うだけでなく、職場の先輩や同じ目標を持つ仲間との情報交換や勉強会なども積極的に活用すると、さらに学習効果が高まります。

一級建築士という難関資格へのチャレンジは決して楽な道のりではありませんが、適切なサポートと自分に合った学習環境を選ぶことで、合格への道のりはぐっと近づきます。あなたの建築キャリアの新たなステージに向けて、ぜひ最適な選択をしてください。

この記事が、あなたの資格学校選びの参考になれば幸いです。

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